弱者の為のジャズアドリブ練習方法とは?

今回は私が考える「弱者の為のジャズアドリブ練習方法」について語ります。

音大出の先生からしたら、今回の方法は「邪道」です。炎上するかもしれません(笑)。

でも過去の私のように「正攻法ではどうしても出来ない」という、ジャズ初心者さんと挫折者さんは必見ですよ。

弱者の為のアドリブ練習方法とは?

巷では「アドリブしたいなら耳コピしろ!」「耳コピしないのはインチキジャズです!」という耳コピ至上主義的な考えがあります。

中には「耳コピしない奴は人間じゃない!」というくらい過激な人もいます。怖いですね。

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

・・・でも出来ない人もいるんですよ。過去の私の様に(笑)。

なので「耳コピ出来ないとアドリブ出来ないのか~」と諦めてしまう人って、凄く多いと思うんですよね。

しかし諦めてしまうのはめちゃくちゃ勿体ないです。他に方法はありますから!

ジャズアドリブではなく「即興音楽」を楽しむ事から始める

ジャズアドリブというと、偉大なジャズピアニストの演奏を良く聴いて模倣して・・・となるんですが。

それがどうしても出来ない人は、「ジャズ」ではなく、「即興音楽」と考えてみましょう。

小難しい事はとりあえず置いておいて、まずは即興演奏の楽しさを知る事が何より重要です。

それが土台にあるべきだと、私は考えています。耳コピは最後の最後でも大丈夫。

即興演奏の楽しさはタモリさんが教えてくれた

まずはこちらの動画をご覧ください。

タモリさんの「やっている風ピアノ」ですね。

タモリさんは動画の冒頭で「絶対に黒鍵は弾かないで、白鍵だけ弾く」というルールを説明しています。

そのルールだけ守って自由に楽しむという事ですね。これが即興演奏の本質かと。

まぁタモさんはジャズトランペットやっていたので、見事な演奏が出来るわけですけど。

でもですよ、この動画では本当にタモさんは適当に弾いているだけだと思います。チックコリア風に(笑)。

チックコリアと全く同じ音を再現するわけではなく、あくまで「チックコリア風」です。こんな感じで弾いてるよね~みたいなノリ。

ちなみに白鍵だけで弾くというのは、Cメジャースケール(またはAマイナースケール)という枠組みの中で自由に弾くという事になります。

シとミだけ黒鍵。Gmスケールという枠組みの中で自由に弾いてみよう!

私が初めてアドリブらしき物が出来たのも、実はタモリさんと同じような方法です。

私が当時練習していたのは「枯葉」。枯葉の1番簡単な弾き方は「シ」と「ミ」だけを黒鍵、それ以外は白鍵で弾く、というやり方。

(もちろん、第1ステップとしてですよ。)

その最低限のルールだけ守って、もうデタラメに自由気ままにピアノを弾きまくる、という練習方法でした。

スケールという意識は捨てて、順番なんてメチャクチャでいいので、色々楽しく実験していくのが大事です。

初めは「B♭メジャースケール(またはGマイナースケール)」を、上がったり下がったり練習しまくるのがかなり効果を発揮します。

白鍵だけ自由に弾くのなら、この曲がお勧め!

シとミが黒鍵というのが難しく感じたら、もっと簡単な方法があります。

それは「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」という曲を使う方法です。

この曲のキーはCメジャーなので、とりあえず白鍵だけ弾いていても形になるからですね。

途中でAマイナーに転調しているという考え方もありますが、Aマイナーでも使う音はCメジャーと同じなので問題ありません。

(しつこい様ですが、あくまで第1ステップとしての解説です)

とりあえず鍵盤の端から端まで、自由に弾いていきましょう。白鍵だけなので簡単ですよね。

でもジャズらしくならないよ!と思ったら・・・

最初のうちはジャズらしくならなくていいと思います。

自分で選択した音を鳴らしていくという作業の方がとても大事だからです。

しょぼいメロディになる事も多々あると思います。でも練習段階なので、それでいいんです。第1ステップですから。

流石にずっとこれだけ何年もやり続けるのはダメですけどね。

そして、これに慣れて来たら少しづつジャズらしくしていけばいいと思います。

例えば、裏拍から弾き始めるとか、8部音符だけでなく3連符を混ぜてみるとか、それだけでもかなりジャズらしくなるはずです。

そういったやり方はまた次の機会に解説していこうかと思います。

弱者の為のアドリブ練習方法 さいごに

有名なジャズピアニストの演奏を模倣するのは、いつかどこかで必ずやる必要があります。

でも即興演奏というのは瞬間的な作曲でもあるので、自分で音を選択してメロディを作っていくという作業をすっ飛ばしてしまうと、大きな落とし穴が待っています。

無理せず、出来る事からやっていきましょう!