「Fly Me to the Moon」のコンピング(伴奏)のヴォイシング

今回は「Fly Me to the Moon(フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン)」の伴奏について解説しようと思います。

解説といっても、ほぼ自分用のメモなので予めご了承くださいね。

ちなみに、今回の記事の内容はどの曲でも応用出来ます。

「Fly Me to the Moon」のコンピング(伴奏)のヴォイシング

ジャズピアノの伴奏は、はっきり言って一番難易度が高いです。簡単にも出来ますが。

なので、今回はヴォイシングだけ簡単に説明したいと思いますね。

ジャズピアノの伴奏(ヴォイシング)は間が空くと忘れるので、自分でも後で見る予定です。

左手は、3度と7度、右手は5度と9度、が基本だが…

ジャズピアノの伴奏のヴォイシングって、色々なパターンがあります。

ベーシストがいなければルートも弾いた方がいいですし、いればルートレスが一般的ですね。でもベーシストがいてもルートを弾くという人もいます。

「ルートを弾くなというのはウソだ!」

「いや、ベースと被るからルートは弾くべきじゃない!」

色んな主張があります。なのでネットから情報を得ている人は混乱しますよね。

で、私の考えは「そんなん、どっちでもええがな」という事(笑)。平和にいきましょう。平和が一番です。

なので「好きなヴォイシングで伴奏したら、よろしいがな」が正解。

でも、ルートを弾く場合は、ベーシストと被らないように「裏拍のタイミングで弾く」というのは、重要かと思います。

表拍で弾いたら、ベーシストとユニゾンになって嫌がられますので。

私がやっているフライミーのヴォイシング

前置きが長くなりました。すみません。

ではさっそく、フライミーのヴォイシングです。これが正解という訳ではありませんのでご注意くださいね。あくまで参考例です。

私の場合、左手で、3度、7度。右手は5度、9度を弾きます。もちろん弾きやすいように、7度、3度、9度、5度、などと入れ替わる事もあります。

↓Am7の場合ソとドが左手。ミとシが右手です。

フライミーの伴奏ヴォイシング例

Am7(ソ、ド・ミ、シ)
Dm7(ファ、ド・ミ、ラ)
G7(ファ、シ・レ、ラ)
C△7(ミ、ラ・レ、ソ)
C7(ミ、シ♭・レ、ソ)

F△7(ラ、レ・ソ、ド)
Bm7(♭5)(ラ、レ・ファ、シ)
E7(ソ#、レ・ファ、シ)
A7(ソ、ド#、ミ、シ♭)
Em7(ソ、レ・ファ#、シ)

メジャーセブンスは6を弾くのがベター

ジャズの場合、メジャーセブンスのコードの時は、シックスの音を使う事が多いです。

C△7の場合ですと左手は「ミ、シ」ではなく、「ミ、ラ」と私は弾いています。もちろん「ミ、シ」と弾いても間違いではありません。

しかし、シックスを使うとルートと半音でぶつからないし、オシャレな音にもなるのでお勧めです。

ハーフディミニッシュは、ルートを弾く

ハーフディミニッシュとは、Bm7(♭5)というやつですね。

Bマイナーセブンス・フラットファイブと言っても間違いではありません。でも名前が長くなるので私はBハーフディミニッシュと言っています。

まあどちらも名前は長いんですけどね(笑)。少しの差で私は後者を選んでいます。

で、このコードはナインスが無いんすよ。(←大寒波)

つまり9度が無いので、代わりにルートを入れるわけです。「9度はあるよ!」と主張する人もいるかもですが、それもどっちでもええがな、です。

ナインス以外のテンション音は、個性が強いので合う時と合わない時があります。なので他に選択肢が無いのでルートを入れるのが一番無難かと。

セブンスコードは、次のコード次第で変わる

セブンスコードは、色々なヴォイシングがあります。

で、大事なのは次にどんなコードが待っているのか、という事。

次のコードがメジャーセブンスだったら、♭9の音は基本的にはあまり使いません。伴奏の場合は、他の楽器のソロがどんなスケールを使ってくるか分からないので。

(明るいスケールだったり、暗いスケールだったり)

逆にマイナーセブンスだったら、♭9などの暗い音が合うんですね。ソロの人がマイナー系の暗いスケールを100%使いますからね。

A7(ソ、ド#、ミ、シ♭)は、次のコードがDm7なので、♭9を入れています。シ♭ですね。

逆にもしもD△7だったら、ナチュラルテンションの「シ」を使います。基本的にはですけど。

C7(ミ、シ♭・レ、ソ)は次のコードが明るいF△7(ラ、レ・ソ、ド)なので、レは♭させていません。

レッド・ガーランドの様に2拍裏、4拍裏で弾く

それで弾くタイミングですけど、2拍裏、4拍裏で弾きます。これも1つの例ですが、でもこれが一番無難です。

1拍裏、3拍裏、でも間違いではありません。実際そのように弾くプロのピアニストもいます。少数派ではありますが。

重要なのは4拍裏ではもう次のコードを弾くことですね。つまり半拍先行して伴奏するわけです。

あと全て2拍裏、4拍裏にしたら単調過ぎるので、色々なリズムパターンで弾きます。当たり前ですが。

でも練習はまず2拍裏、4拍裏です。これを繰り返し練習しましょう。

「Fly Me to the Moon」のコンピング(伴奏)のヴォイシング さいごに

メモのつもりでしたが、結局色々説明してしまいました。

文章だけだと分かりづらいとは思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

ではまた!