少し前に「フライ・ミー・トゥ・ザムーン」の伴奏時の基本ヴォイシングの記事を書きました。
楽譜を一切出さずにひたすらドレミファで解説したんですが、それが思いのほか自分でも役立ったので続けようと思います。
今回は、ど定番スタンダードの「酒とバラの日々」です。
「酒とバラの日々」の伴奏時の基本ヴォイシング
楽譜にするとけっこう難しそうに見えますが、ドレミファで説明するとそんなに難しくないように思えます。(これ大事)
そして実際そんなに難しくはないですよね。指の形を覚えてしまえばそれでOKですし。
ではさっそくいってみましょう!
(下記のF△7でしたら、ラとミは左手、ソとドは右手です。まぁ、ラだけ左手でもOKですが)
F△7(ラ、ミ・ソ、ド)
E♭7(ソ、レ♭・ファ、シ♭)
Am7(♭5)(ソ、ド・ミ♭、ラ)
D7(ファ#、ド・ミ♭、シ♭)
Gm7(ファ、シ♭・レ、ラ)
B♭m(ソ、レ#・ファ・ド)
Am7(ソ、ド・ミ、シ)
Dm7(ファ、ド・ミ、ラ)
C7(ミ、シ♭・レ、ソ)
Em7(♭5)(ソ、レ・ミ、シ♭)
A7(ソ、ド#・ミ、シ♭)
G7(ファ、シ・レ、ラ)
Bm7(♭5) (ファ、シ・レ、ラ)
B♭7(ラ♭、レ・ファ、ド)
ベーシストがいるという前提でのヴォイシングです。左手3度・7度で、右手は5度・9度(9度が無い時はルート)
ぼっちで練習していると、伴奏の練習を疎かにしてしまいがち。
私はかなりの頻度で、このオープンヴォイシングの形を忘れてしまうので、こうやってまとめておいて見返すと時間の短縮になります。
読者さんの役にも立ったら幸いでございます。
なんだこりゃ? 謎のB♭m
B♭mの所は、ちょっとした謎ポイントですね。
B♭m7 じゃなくて「B♭m」となっているのは、7が付くとラ♭が入ってしまうからかもしれません。
ここはキーがFなので、ラは♭しません。なのでそんな表記になっているのでしょう。私は変わりに6を入れてみました。
まあ普通にルート入れてもいいかもしれませんね。お好みで変えてください。
伴奏アプリのアイリアルプロだと、E♭7になっているのでそれを弾いても問題ありません。
私はB♭m は「ソ、レ#・ファ・ド」にしましたが、9でなくてルートのシ♭を入れれば、そのまんまE♭7の押さえ方になるからです。
黒本のアレンジは初心者にはちょっと難しいですね~。
F△7は、7度でも6度でもOK
それと、F△7(ラ、ミ・ソ、ド)ですが、今回は7度の音を入れてみました。
黒本やアイリアルプロですと、曲の終わりにF6という表記があるので、それと違いを出す為に私は7度の音である「ミ」を弾いています。
でも6度でも問題ありません。そっちの音の方がしっくりくれば6度を使いましょう。
マイナー・ツー・ファイブ・ワン以外は、♭9を使わない
あと大事なのは、マイナーツーファイブワンの時は♭9をヴォイシングに入れるといい感じになりますが、それ以外では使わないという事。
つまり、メジャーのツーファイブワンでは当然使えませんし、例えば今回の酒バラではG7 → Gm7 という進行でも使えません。
ここはキーがDmだったり、Fだったりするので♭は1つです。G7の♭9は「ラ♭」ですがそれを使うとキーから外れるので、使わない方がいいでしょう。
まあ、自分のソロ時に分かっててあえて使うのならOKかもしれませんが、伴奏は別です。ソロイストが主役なのでそれに合わせないとダメですよね。
さて、以上の事は「なんちゃってジャズ理論」なので、温かい目で見てやってくださいね~。
「酒とバラの日々」の伴奏時の基本ヴォイシング さいごに
いや~、ピアニストって覚える事あり過ぎて大変です。
ソロの時と比べて、ヴォイシングの押さえ方がかなり違いますからね。
でも持ち曲をどんどん増やしていけば、オープンヴォイシングの基本形は制覇出来ると思うので、お互い頑張りましょう。
ではでは!